Everything happens for no reasons.

<   2011年 06月 ( 4 )   > この月の画像一覧



晴れていれば
誰でもうれしいけど

太陽を美しいと思える瞬間に会えることは
何度生活に訪れるだろう


何かが生まれるんだな、とか
世界が恋する存在なんだな、と思うと同時に

強すぎて直視出来ない
痛すぎてずっと一緒にはいられない
破壊の力も持ってるのが
太陽なんだなと思う



そんな神々しい太陽が出ていても
一時間後には
雨が吹き荒れる


ハワイ島で人間が
妙に感情的になったり
何気なく怠惰だったり
自然と涙がこぼれたり
道行く知らない人に最高の笑顔で挨拶したり
暗闇の中でふと迷いそうになったりするのは

人がその人自身であろうとすればするほど
ごく自然なことだと思える
b0143709_1884387.jpg

[PR]
by dandelionism | 2011-06-29 18:05 | bigisland


明け方、丘の上から海を見下ろしながら歩いていたら
どこからか誘うような香りが体にしみ込んできた

後ろから頭をなぐられたような、
とまではいかないけれど
それでも確実に目を覚まさせる
水分と花の蜜と湿った土が混ざった匂い

見上げた先には
プルメリアの花が
花びらをめくれあがらせて
はちきれそうに
たくさん咲いていた

花が世界と交わっている
それ以外にたとえようがないくらい
官能的な光景だった
そこに悪びれる様子も
恥ずかしがる様子もない
内から湧き出る欲を
誇りに思い
一滴残らず使い尽くそうとする
大胆な行為だった


溢れてくる蜜は
甘く柔らかい香りだった

b0143709_182790.jpg

[PR]
by dandelionism | 2011-06-24 17:58 | bigisland

「今聞えたの、鳥の声?」

遥か遠い海の向こうにいる友人が、電話越しに聞いた。
その言葉で、鳥の声が聞こえてくるのは
もう息をするのと同じくらい
特別なことではなくなっていることに気がつく。

でも、ふと手をとめて
窓の外を眺める。
そこにはいつも赤や黄色の鳥がちょんちょん飛びながら
歌っている。
じっと耳を澄ましていたら
彼らのその音楽の構造が
理解出来るようなきがしてくる。


初めてハワイ島に来た日の夜、
蛙の声の大きさに驚いた。
闇の後ろ側から
四方八方から
鳴り響いていた。
その大合唱はちょっとした小声の会話を遮るくらいの
音量だけれど
神経を逆撫でて眠りを妨げるようなものではない。
むしろ体をほどいていくような
輪唱だった。




無意識に耳から体に入ってくる音。
目に入ってくる光。
皮膚にあたる風。
土と水と光が混ざり合った匂い。

たとえそれがそこにあることを忘れてしまっても
常にそれはそこにある。
惜しみなく溢れ続ける。
与えるとかもらうとか、そんなことすらそこには存在しない。

人間として
必要以上にもらわずに
嘘をつかずに
そこにいるだけでいい。
自分は何を返せるか、なんて考えることは
果たして必要なのか。


b0143709_17583022.jpg

[PR]
by dandelionism | 2011-06-23 17:57 | bigisland


雨がたくさん降る

人は濡れることが嫌いだ
だけど水の中に体を入れることは好きだ

いつから人は雨に濡れるのをいやがるようになったんだろう
雨に濡れて何が困るんだろう
濡れた服は着替えればいい
冷えた体はあたためればいい

濡れた姿は美しい
髪の毛がからだに張り付いても
その人がその人である限り美しい
仮に化粧がはげたとしても
あらわになったその人の本来の姿は
嘘がない


大粒の、地面を殴るような雨
世界を撫でるような、細かな粒の雨
世界を消してしまうような、長く太い線の雨


いつから人は雨が降ることを望まなくなったんだろう
雨の何が厄介をもたらすのだろう
したくないのにしなければならないことをしているから
いくつかの手間が増える雨に
人は八つ当たりを始めたのかもしれない

雨が降って海に行けなくなったのなら
明日行けばいい
今日は家で
自分の手足がどんな形をしているのか
自分の肌の色がどんな風に輝いているのか
いつも一緒にいる人が
どんな唇の形をしているのか
まじまじと眺めればいい

b0143709_1841954.jpg

[PR]
by dandelionism | 2011-06-10 18:03 | bigisland